高田馬場店を食す。
二郎という食べ物が二丁目界隈で静かなムーブメントとなっていて、友人も東京に立ち寄ったら一度は食べるらしい。 ならばと思い今回吾輩が食したのはそれ、二郎の中でも飛び切りの上物という話である高田馬場店の二郎である。 高田馬場を散策し一時間、ようやく黄色い看板を発見し、さあくつろぐかと店に近づくとなんと長蛇の列が出来ていた。 適当に元気の良い組に聞き耳を立てると「お前マシマシなwww」「2ちゃんに書いてあったwww」など活気付いており、 奥を覗くと無言で野菜タワーを崩している眼光鋭いメタボ野郎が座っていた。 なるほど、ここは新参とロッターと、それからジロリアンの混じり合った不思議空間なのだなあと思った。 思ってばかりではいられない、間も無く私の順番である。食券を買い、おもむろに中の方へ行くと、床がヌルルンと していて横転しそうになった。これが二郎である。 手荷物を収納するスペースがあったので、そこへ鞄をコートごと乱暴に放り込み(二郎は初めてで慣れてねぇから 汚さないように)出来上がりを待つ。 「なにマシますか」という店員の合図。迷うこと無くニンニクマシコール1を頼み、 しばしの後にテーブルへと運ばれてきた。 麺はやや縮れの硬麺。スープはカネシの色が出過ぎてスッゲェ雄臭ぇ感じへと仕上がっている。 そして何よりも一番の特筆点はそのチャーシューであろう。 「でけぇ・・・」 思わず呟いてしまう吾輩。油の塊とも言ったその巨大な肉片に圧倒されてしまう。 おもむろに麺をチュルルンとすすると、グニグニとした麺肌にテラテラヌメヌメした油が 舌の上でヌルルンと滑って独特な味わいをみせる。 グニグニとした麺をプツンプツンと歯で切り、味わいながら、蓮華でスープを口にひとすくい。 化学調味料がスゲーッ! グルコエース独特のエロい臭いで完全に雄入っちまった。 マシたニンニクがたまんねぇやらしい味出して、更に男のメタボ魂に火がつく。 あとはもう背脂だらけのカネシが吾輩の胃腸を攻め、器をていねいに舐めくり回し、二郎兵器が 吾輩の健康をオッス!オッス!と侵害するのを覚えているだけであった。 最後は店長に対して敗北の「すいません、ごちそうさまでした」である。 初めての二郎は吾輩の健康を損ねた余りか、敗北感に満ちた帰宅路をプレゼントしてくれたと言うわけだ。 今メタボな淫乱テディベア達に静かなムーブメントである二郎。東京にお立ち寄りの際には 是非味わって欲しいものである。